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『お世話され上手』の時代へーー折々のことば
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    JUGEMテーマ:読書

     

    「シリーズ22世紀を生きる」は、私が尊敬してやまない方々に、全身全霊で「聞く」というところから始め、これからの時代を生きていくための深い知恵を得教えていただこう、という試みです。

    2012年9月に、第一弾としてバッキー井上『人生、行きがかりじょう』を発刊。

    以降、第二弾・安田登『あわいの力』、第三弾・平川克美『「消費」をやめる』、そして第四弾に、内田樹『街場の戦争論』を2014年10月に出しました。

    あれから2年ぶりとなるシリーズ第五弾が、釈徹宗『お世話され上手』なのです。

     

    まさに肝いりのシリーズなのですが、なかでも本書は、個人的にとても大きな影響を受けた一冊でもあります。

     

    たとえば、認知症グループホーム「むつみ庵」を運営する釈先生の空間づくりの発想など。

     

    「むつみ庵に来れば誰もが実感できると思う。明らかに仏間・お仏壇が家の方向性を生み出している。(略)

    認知症の人でも、けっしてお仏壇に足を向けて寝転んだりしない。

    床の間などはなくても困らない。なくても暮らせる。(略)しかし、床の間をつくってしまうと、そこを荷物置き場やゴミ置き場にするのは抵抗がある。やはりお花を生けたり、お香を置いたり、掛け軸を掛けたりする。

    あってもなくても暮らせるが、あれば気になるものがある生活とない生活は違う

     

    こうした釈先生の実践とお言葉が、ミシマ社の古民家オフィスや私の自宅の随所に生きています(実際、京都オフィスの床の間に掛け軸をかけているのも、自宅に仏壇を置いたのも、本書の影響にほかなりません)。

     

    現代の効率最優先の考えからは「不合理」と認定されるようなところに、文化が宿り、育成させる。と釈先生は述べられています。

    これは、私も実感するところです。なにも文化を生み出しているといいたいわけではなく、ただ、すくなくとも、そういう不合理だらけの諸々がミシマ社の本づくりや会社運営の基礎を成しているのは間違いありません。そしてそれは、自分の生命力を無意識下で高めてくれている、そんな感じを確かにもっています。

     

    このように実際に生きた知恵をいっぱい授けてくれる一冊なのですが、鷲田清一先生が、朝日新聞(2017/2/17)の「折々のことば」でご紹介いただいた一文は、ここでした。その目のつけどころにただただ脱帽・・・。

     

    oriorishaku

     

     

     

     

     

     

     

     

    | パブリシティ | 17:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
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