2015.04.09 Thursday
「つづける」ということ
JUGEMテーマ:読書
本年2月下旬に、井川直子著『シェフを「つづける」ということ』を発刊いたしました。
おかげさまで、多くの方々にご愛読いただき、すぐに増刷となりました。
先日は、SANKEI EXPRESSで、幅允孝さんが書評を書いてくださいました。
一部引用させていただきます。
この本はレストランや生産者など「食」にまつわるライティングをしている井川直子が15人のシェフを取材したもの。しかも、10年以上前にイタリアで取材した日本人コック15人の現在を描くという、長期熟成型のノンフィクションだ。
(略)
当然のことながら、皆が成功してスターシェフになっているわけではない。だが、読者にとってまったく知らない料理人の歩み、彼らの挫折や苦悩やささやかな悦びが、読み手の心と胃袋に響いてくるのだからたまらない。
10年前に取材したシェフたちに、当時の井川が尋ねた「10年後」の夢。その想像通りに進んでいる者はほとんどいない。だが、それでいいじゃないか。それがいいじゃないか。料理の悩みだけでなく、経営難や健康の問題など、次々とやってくる想定外のできごとにシェフたちは何とか耐え忍ぶ。そして、つねに足りない自身を痛感しつつ、彼らは自分なりの料理を求め「つづける」のだ。
「求める者に、道は拓ける」。あとがきで井川が記したこの一言は、まさにシェフたちの道程を照らすものだ。そして、グランメゾンだろうが、ささやかな小さな店だろうが、「つづける」覚悟を持った者たちの物語はすがすがしい。
このあと、幅さん自身、ブックディレクターとして歩んできた10年と本書が重ねってきた、という記述がつづきます。
それが、また泣かせる・・・。ぜひ、こちらをお読みください。
ともあれ、私も来年の10月でミシマ社を「つづけ」て10年になります。
ということは、このブログを開始して10年が経つわけです。
継続は力なり。
とはよく言われることですが、本ブログに関してはすこし自信がありません。
現に、先月の更新は0、でした(反省・・・)。
これでは、つづけてきたと胸を張って言えません。
よって、ここに宣言します。
ブログ「つづける」宣言!
勢いよく宣言をするときって、「あかん」時だということを重々、承知のうえで。
あらためて、どうぞよろしくお願いいたします。ぼちぼち更新していくので、見ていただけますと嬉しいです。