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本の出版社、雑誌の出版社
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    本と雑誌は、「根本的に」ちがう。

    野球とサッカーが、ちがうスポーツであるのと同じくらい、本と雑誌はその本質が根本から違う。共通しているのは、プリント・メディア(野球とサッカーでいえばスポーツ)であるという一点だけ。
    ぼくはそう思っています。

    では何が違うのか、というと――。

    本は、「残る」「読み継がれる」ところに本質がある。
    それに対し、雑誌の本質は、「情報性」にある。

    もちろん、その境界線はあいまいで、雑誌的な本、や本的な雑誌も数多くある。

    けれど、根本は上の二点にあるのではと思います。

    ですから、出版社は、「本の出版社」と「雑誌の出版社」の2つに分けることができる。これまで「出版社」といえば、雑誌か本のどちらか、あるいはそのどちらも発刊する会社を指していましたが。

    ちなみに、ミシマ社は、「本の出版社」です。
    これまで一度も、雑誌の出版社になろうと思ったことはありません。これからも、おそらくないでしょう。

    いずれにせよ、雑誌の本質が「情報性」にあるのだとすれば、当然、ネットとの親和性は高くなる。

    そういう意味でも、今回『謎の会社』エニグモが打ち出した新サービス「コルシカ」は、雑誌の出版社が生き残っていくための一助になる可能性を秘めている。

    というのも、いま、雑誌は瀕死の状態にあります。

    かつて100万部を誇った雑誌は数十万部に、10万部売れていた雑誌は一万部を切るようになっている。
    「売れない、売れない」といわれている実態です。
    (それに対し、本は昔からせいぜい「売れる」といっても、2、3万部で変化なし、です)
    有名雑誌も、毎月、数百から数千(!)万もの赤字を出しているといわれます。このままでは、座して死を待つのみ。

    読む人、買う人がいなければ、必然的に、その雑誌は消えていきます。

    いま雑誌の出版社にとって必要なことは、一冊でも多くの雑誌が売れていくこと。それによって、質の高い雑誌がつくられ「つづける」こと、でしょう。

    一度、廃刊して、断絶してしまえば、そこで培われた「技術」がそのまま失われてしまう。それを避けるためにも、売れる機会を増やすこと。雑誌が残ることで、「腕利き」が一人でも多く残り、そして新たに育っていくこと。こうしたことが肝要だと思います。

    「売れる」機会が少しでも増えたという意味で、「コルシカ」の登場は、雑誌の出版社にとっては、グッド・ニュースだと思います。


    いずれにせよ――。

    とにかく、いい記事を読みたい。

    このような読者のニーズに出版社側はどう応えるか。

    そういう視点に立ち返って、これから訪れる数々の「激変」に対応していくべきだろう。本の出版社にいる私はそう考えています。
    | 出版 | 11:37 | comments(6) | trackbacks(0) |
    コメント
    ただ、雑誌各社から総スカン食らったみたいですね。そのあたりの見解はどうでしょう?
    | 通りすがり | 2009/10/10 9:38 PM |
    おはようございます。masaです!
    今NHKラジオ第一を聴いているのですが、今週は5時37分から「時間医学」の大塚さんがゲストで出演されています!!ぜひお聴きになってください。5分ほどでしたが、もっと知りたい!と思いました。私も買って読もうと思います。
    こちらで番組チェックできますよ。
    http://www.nhk.or.jp/r1/

    (こういうのってtwitterすればいいんですよね・・つぶやきははまりそうなんでまだデビューしてませんので、こちらに書き込みさせていただきます)
    | masa | 2009/10/12 5:45 AM |
    おはようございます!
    昨日、高1の息子が体調を崩していて
    「まさか・・・」とドキドキしていたんですが、
    ただの風邪だったみたいでホッとしています。(笑)

    雑誌協会側にとって、コルシカの何が気に入らなかったのか?
    が気になるところですね。

    それが、雑誌業界にとって”縛り”になっているんだろうな、
    と感じています。
    | naka | 2009/10/12 9:13 AM |
    ■オンライン雑誌閲覧サイト「コルシカ」、一時サービス縮小へ− 逆の見方をすれば、実は素晴らしい販促になるかも?
    こんにちは。このサイト初めて知ったとき、「素晴らしい!!、黒船の来航に匹敵する大変動!!」どうやって出版社のコンセンサスを得たのかと思い、それを知るためもあって早々登録してしまいしまた。しかし後で、必ずしもコンセンサスを得ていなかったと知り、多少がっかりしました。しかし、このサイトのやっていることは、先駆的で挑戦的だと思います。GoogleBooksも似たようなことで、全世界的に物議をかもしています。全出版物のデジタル化は時代の趨勢だと思います。印刷媒体主体の出版社側も、既得権益にばかりこだわらず、いずれ何らかの形で歩み寄ることが、生き残りの条件になってくると思います。詳細は、是非私のブログをご覧になってください。
    | yutakarlson | 2009/10/12 11:51 AM |
    御社書籍もコルシカで販売してください。検索可能なテキストつきでお願いします。
    | 雑誌好き | 2009/10/13 12:57 AM |
    >本は、「残る」「読み継がれる」ところに本質がある。
    >それに対し、雑誌の本質は、「情報性」にある。

    その通りです。
    でも、その本の企画書でさえ「今、確実に売れる旬の話題であること」を要求されるので、苦戦しています。
    御社のブログを読んで、すこし元気が出ました。ありがとうございます。
    | 島村由花 | 2009/10/19 9:30 PM |
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