新刊がでるたび、本にはさみこんでいます「ミシマ社通信」。
この中に、毎回、私も手書きでひとこと書いています。「三島より」というコーナーで。
ご存じでした?(笑)
『
いま、地方で生きるということ』の中に入っているVol.26では、こんなことを書きました。
「先日、京都の鴨川を歩いていてあることに気がつきました。
「多摩川と鴨川、一見してそこにいる人に違いがある!」
さて、何がそんなに違うのでしょう?
おわかりになられましたか。
答え(というより、私の思い込み)は、鴨川にいる人のほうが、圧倒的に上半身、裸! ベンチに寝そべっている人も、だべっている学生さんも、ジョギングしているおじさんも、裸、裸、裸!
京都で生きるということは、そういう「文化」に慣れることも含めてなのかもしれません」
京都と東京、どちらにも住んだことのある方、どう思われますか?
けっこう真理だと思うのですが。。。
と思っていると、19日に京都・城陽オフィスでお会いしたTさんという女性が、「その通りです!」と同意してくださったのでした。
九州出身のTさん、三年前にはじめて京都に来たとき、びっくりしたそうです。
「どうして鴨川にいる男の人は裸なの??」
「パンツといっても、それ、ギリギリすぎません・・・というのを穿いたおじさんもいるし」
いえいえ、これ、本当です。
昨日から涼しくなりましたが、夏の京都に行ったときには、ぜひお確かめください。鴨川にいる裸族たちを! それこそ、真の京都に触れるということなのですから(たぶん)。
ちなみに、Tさんとは、こんな疑問をぶつけあってもいました。
「裸は、鴨川内だけ許されるのか? 上半身裸でジョギングしていたおじさんが、鴨川を出て、そのまま自宅まで走るのはOKか?」
おそらく、鴨川内だけ、それも、丸太町より北からだけがOKなのだろうという結論で、いったん落ち着きを見せました(三条に近づくほど、カップル中心になるので)。
すると、その日の夜。
クボタ君と、四条烏丸から、南へ向いて歩いていると。
烏丸通り沿い、四条から一本南にいった角に、
いた。
上半身裸のおじさんが、
いた。
信号の下になぜ置いてあるパイプ椅子に、上半身裸で座っている。
夜の10時に。一人、裸で!
どうやら、気持ちよさそうに、眠っているようだ。
なぜ?
という質問はおそらく愚。
もう、そういうもの、としかいいようがない。
京都は、こういう不思議の町。
本当のすごさは、観光ガイドには絶対に載っていない。
店は気取ったところも多いかもしれないが、お金のかからないところ(道とか橋とか川)に、本当の京都が眠っている。
そしてそこには、五感を刺激してやまないものがある。
わずか一泊でしたが、あらためて、そのことを思い出すことのできた出張でした。
京都は、やっぱりすごいわ!