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読書「AERA」(’12・6・11)の特集タイトルは、「幸せな60代女、不幸せな30代男」。
なんでも、編集部のアンケート調査によれば、幸福度がもっとも高いのは「60代女性」(7.1点)、最低が「30代男」(5.6点)らしい。
なぜ30代男は「不幸せ」なのか。
この疑問を追ったのが本特集というわけだ。
で、なぜだか私のところに取材の依頼がきた。
「30代の現役ビジネスマン」の立場からコメントを、と。
正直なところ、ぼくじゃないでしょ? と思った。
だって、「不幸」とまったく思ってないし、自分をビジネスマンと思ったこともない。
共通点は、30代男という一点のみ。
そんな男に代表させていいものか。
そのことを率直にお伝えしたところ、「それでいいんです!」と記者のFさんに強く言われた。
そこまでおっしゃるのなら、「全然趣旨と違ったら採用しなくていいので」と申したうえでインタビューをお引き受けした。
最終的に、特集の締めとして私のコメントが掲載されていた(びっくり)。
「今の30代が『不幸』なのは、単にメディアに『不幸な世代』と定義づけられているからではないでしょうか。幸せになるためには『時代がこうさせた』という言葉を発しないことだと思います」というまとめが、私の発言としてなされていた。
強調して申したのは、「30代は別に不幸じゃありません」という点。
「もし不幸だと思っているのだとすれば、それはメディアに振り回されてきたからではないでしょうか。
フリーター世代、ロスジェネとかメディアのつける「記号」に自分を縛ったり。
あるいは、「起業ブーム」の名のもと、「起業→上場」という定式に踊らされたり。
で、起業しない人たちは、会社で過剰に働かされ、上の世代に「搾取」される、と脅されたり。
いずれにせよ、このままじゃいけないよ!
そういう声に振り回されてきた。
だけど、その声はメディアという拡声器を通し暴力的なまでな大声となって伝わってきただけで、実体は、それが全てではない。むしろ、そういう声に踊らされる前の段階では、少数に過ぎなかったはず。
一度、メディアの声や情報洪水から耳を閉じ、ほんとうにやるべきことに耳を澄ます。
そうすれば、時代に関係なく、常に自分が主体となって、
「面白い」ことに取り組みつづけることができる、のではないでしょうか。
すでにそうしている人も多いはずです」
そんなことを申し上げました。
いま思ったのですが、個人も「原点回帰」するほうがいいのでは、ということでしょうね。
周りの若い人たちを見ていても、とにかく、これからの未来はかなり明るいです。
これだけは断言できます。
30代も、その明るさに、透明な心でもって、すっと乗っていきたいですね。